夢や希望に向かい、他者とともに自ら未来を切り拓く子どもを育む学校づくりを目指して
新潟県小中学校教頭会 会長 山下 信孝
(新潟市立大野小学校)
5月の県小中学校教頭会理事会において選出され、代議員会において承認いただき、今年度会長を務めさせていただくことになりました。会員の皆様方からのご支援をいただき、関係諸団体との連携を図りながら、新潟県小中学校教頭会のサブテーマである「夢や希望に向かい、他者とともに自ら未来を切り拓く子どもを育む学校づくり」を推進していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
現任校の新潟市立大野小学校ですが、昨年度150周年を迎えました。周年事業を迎えるにあたり大きな問題がありました。昨年度4月初めの段階で、原因不明の病気により飼育していた鯉が一気に亡くなってしまいました。そのため大野小のシンボルである丸池に生き物が1種類もいない状態となりました。
何とか丸池を復活させようと6年生が総合的な学習の時間を使って、丸池再生プロジェクトを立ち上げました。丸池で生育する生き物の見直し、丸池の周りの環境の改善(植え込みの撤去、新しい植物の選定・植栽、夜でも楽しめるようライトアップの計画)など子供たちが主体となり様々な活動が展開されました。今では、子供たちの多くが癒しを求め集まる、大野小自慢の丸池に生まれ変わりました。6年生が、よりよい丸池を創り上げたいという夢に向かい、多様な大人たちの手を借りながら友達とプロジェクトを組み、自慢の丸池を作りあがることを実現したのです。
私が教頭として行ったのは、鯉などの生き物や植物、丸池の清掃などの専門業者との間を取り持ち道筋を作る、子供たちが描いた丸池に少しでも近づけるように多角的な視点からアドバイスをするなど、教師や子供たちが主体的に学んでいけるようにしたことでした。
この一連の活動を通して感じたことは、「主体的に自らが考え行動すること」の大切さです。「夢や希望に向かい、他者とともに自ら未来を切り拓く子どもを育む学校づくり」を実現してくためには、私たち教頭はもとより教職員が自ら課題に取り組み、主体的に解決していく姿が求められます。多様な業務が山積する中、1人の教頭の責任の重さに圧倒されてしまいそうですが、皆様方が目標に向かい、よりよく業務を遂行できるのを支えるために教頭会があると思っています。互いの実践や意見交換から学びながら、ともに未来を切り拓く子どもを育む学校を作り上げることができるよう取り組んでいきましょう。